ヘモフィルス・インフルエンザ菌(Haemophylus influenzae)は,かつて流行性感冒
(インフルエンザ)の病原体と考えられたので,その名前がついています。
i) 形態:0.2~ 0.5 μm の球形〜短桿状の細菌,グラム染色(ー)
写真1)ヘモフィルス・インフルエンザ菌のコロニー
ーーーーチョコレート寒天培地で培養したもの,山口大学医学部臨床検査部,水野先生
ーーーーチョコレート寒天培地で培養したもの,山口大学医学部臨床検査部,水野先生
ーーーーー写真2)電子顕微鏡写真:この菌は丸いもの,棒状のものと形が色々
ーーーーーーーーー緑色はあとから着色処理したので実際の菌の色ではありません。
ーーーーーーーーー Dr. Dennis Kunkel, Dennis Kunkel Microscopy, Inc. Kailua, HI
ーーーーーーーーー緑色はあとから着色処理したので実際の菌の色ではありません。
ーーーーーーーーー Dr. Dennis Kunkel, Dennis Kunkel Microscopy, Inc. Kailua, HI
ーーーーーー写真3)白血球に食われたヘモフィルス・インフルエンザ菌
ーーーーーーDr. Rebecca Buxton, Department of Pathology, University of Utah
ーーーーーーDr. Rebecca Buxton, Department of Pathology, University of Utah
ii) 種類:この菌は莢膜をもつタイプと莢膜をもたないタイプに2分されます。
ーーーーー莢膜をもつタイプは6種類に分類:a, b, c, d, e, f
ーーーーーb型が多く分離され病原性も強い傾向にあります。
iii) 病気の種類:
① 風邪,気管支炎,肺炎:莢膜を持たないタイプによるものが多い。
ーーーーーーーーーー写真4)痰の中のヘモフィルス・インフルエンザ菌
ーーーーーーーーーーDr. Rebecca Buxton, Department of Pathology, University of Utah
ーーーーーーーーーーDr. Rebecca Buxton, Department of Pathology, University of Utah
② 急性喉頭蓋炎:欧州,北米ではb型によるもの多く重症化している
ーーーーーーーーー例が多いですが,日本では幸い少ない。
③ 急性髄膜脳炎:b型がほとんど。日本では年間約600人の乳幼児が罹患し、
ーーーーーーーーー5%が死亡し、約25%に後遺症が残ると推定されています。
④ 急性中耳炎:莢膜を持たないタイプによるものが多い。
⑤ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型に対する予防ワクチンがあります。
➞ http://keijihagiwara.blogspot.com/2010/01/blog-post_5018.html
ご質問は
〒755−0097
山口県宇部市 常盤台1丁目20−2
上宇部こどもクリニック
萩原啓二
電話:0836−29−1155
E-mail: keijihagiwara@gmail.com
ーーーーーーーーー例が多いですが,日本では幸い少ない。
③ 急性髄膜脳炎:b型がほとんど。日本では年間約600人の乳幼児が罹患し、
ーーーーーーーーー5%が死亡し、約25%に後遺症が残ると推定されています。
④ 急性中耳炎:莢膜を持たないタイプによるものが多い。
⑤ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型に対する予防ワクチンがあります。
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萩原啓二
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