Tuesday, June 12, 2012

ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群



写真:3才,ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群---------------
        (火傷の後のような頸部,顔面,耳周囲の皮膚発赤,水泡,ビラン)

黄色ブドウ球菌(20,000倍,走査電顕)

写真:3才。軽い火傷の後のように表皮が剥離して治癒中

写真:ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群。ビランした場所がカサブタ状
   になり治癒中---------------





ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群 ( Staphylococcal scaldid skin
syndrome )は表皮剥離毒素を産生するブドウ球菌が原因。
新生児,乳児によくおこり,年齢が長ずるにつれ感染しても
ほとんど発病しなくなります。

黄色ブドウ球菌は,それがMRSA(メチシリン耐性ブドウ球菌)であっ
ても,表皮剥離毒素を産生するブドウ球菌であっても,ヒトの皮膚だ
けでなく鼻腔に保菌します。
感染はヒトの鼻腔からヒトの鼻腔へと
伝播していきます。皮膚に消毒は容易ですが,鼻腔の消毒は盲点です。

子供のブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群の場合は,その母親,その兄弟
から新生児,乳児に感染して発病していますから,家族のヒトの鼻腔
の消毒,除菌をお忘れなく。 


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